行政書士ブログ

≪遺言における『予備的遺言』や『付言事項』とはどんなものか≫

早いもので、もうそろそろ一年の折り返し地点に近づく5月に入りました。
暦の上では『立夏』、夏の入り口らしく、休日の公園ではもう半袖姿で過ごされていらっしゃる方も多く見受けられるようになってきました。
ここからすぐにゴールディンウィークに突入し、皆様それぞれの佳き休暇を過ごされると思います。
今回は、相続・許認可・外国人関連業務など、日々様々なご相談を承ることが多い東京オフィスから皆様にお届けしたいと思います。

遺言というと、一昔前は「まだまだ自分が元気なうちにそんな話はしたくない」というお気持ちの方も少なくなかったようです。しかしながら、近年様々なメディアでも終活ブームが定着化してきたこともあり、遺言の作成をポジティブに検討・作成される方が増えてきていらっしゃいます。
また、古くは封建制の下で行われてきた「長子相続(長子が単独で相続すること。また、その形態。現在では共同相続が行なわれています。)」という考え方があり、子供たち兄弟がそれぞれ近隣地で大所帯による生活を営み、ひとたび相続が発生すれば遺産分割の話し合いなど要せず、長子の連絡・指示一本で当然に主要財産を相続するということが根強かったようですが、今では「核家族化」の時代です。
さらには海外に在住する相続人様がいることも珍しくない昨今、すんなりと遺産分けが進むことの方が少なくなったため、「争族が起こるとは思っていないが、寿命は自分では決められないので、元気なうちにまずは形にしておきたい」というご相談者様の声を多く頂きます。

【予備的遺言ってなに?】
そういったご相談の中で必ずご提案させて頂くことの一つが「予備的遺言(私はこれをセカンドプランと表現してお客様に伝えています)」です。
例えば、遺言者が長男と二男(いずれも結婚して子供あり)に財産を相続させる遺言をした場合に、万が一、長男が遺言者よりも先に死亡したときは、遺言者としては、長男に相続させようとした財産を、孫である長男の子供に相続させたいと考えることが少なくないように思います。
しかし、遺言のなかで「もし長男が自分より先に亡くなったときは、長男に相続させるとした財産は、長男の子(遺言者の孫)に相続させる」と遺言に記載しておかないと、当然には長男の子供に相続させることができません。長男が遺言者よりも先に死亡したときは、遺言のうち、長男に相続させることにした部分だけが空振りとなり、遺言の効力が無くなるためです。
結論としてその部分は遺言をしたことにならないため、予備的遺言を書いていない場合は「長男に相続させるとした財産」だけをめぐり、その時点での相続人全員で改めて遺産分割協議をしなければいけないという事態が発生します。記載の有無によって予期せぬトラブルを発生させてしまう可能性がありますので、非常に重要なポイントと言えます。

【付言事項とは?】
「付言事項」とは、遺産の処分などの法律行為以外のことで言い残したいことなどを書くことです。法的な効力を持つ「遺言書」の中で、自分の死後、家族に読んでもらうために自分の「想い」を書き記したメッセージとして「遺書」に近い部分と言えます。この付言事項の部分には、財産分けに関する法的効力がないため、家族への感謝の言葉や葬儀の方法等どんなことを書いても問題はありません。
「家族が公平に仲良く」「残された○○の面倒を頼む」「今まで本当にありがとう」「みんなが幸せに過ごせることを願ってます」など、遺言を書くにあたっての心境など千差万別です。

だからこそ、ある意味無機質な財産分けの遺言書の中で、「どうしてこういう遺言の内容にしたのか」という遺言者の想いを彩り、最後にしたためることが出来るとても大切なページにもなります。
例えば子供が複数人いらっしゃる遺言者より、何かしらのご事情をお持ちで特定の子に全ての財産を相続させたいというご依頼をいただくこともあります。その場合、相続発生時に「遺留分」という争いの種を残すこともあり得ますが、付言事項の中で「遺言の内容を決めるにあたり考えていたこと」を遺された相続人様方が目の当たりにしたとき、溜飲を下げて納得してもらう効果も期待できます。
このような付言事項は、遺言者の方とじっくりヒアリングを重ね、寄り添うことでより内容の濃いものが出来上がります。単に財産分けだけを考量した遺言書とは『付加価値』が異なるという認識を、遺言者・相続人のいずれにも持って頂けることが多いので、記載を検討されることをオススメします。

みらいリレーションでは、公正証書遺言書の作成支援はもちろん、様々なご相談を全国各地で承っておりますので、「かかりつけの事務所」としてお気軽にご相談下さい。

行政書士
青柳 高士

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