今まで数多くの相続の場面に立ち会ってきました。今日はその中でも難しかったお話をさせていただきます。とあるご夫婦(お子様はおられない)の双方の、任意後見と身元引受を受任していた時の話です。ご主人は足が少し弱っておられました […]
行政書士法人みらいリレーション福岡オフィスの古賀です。
福岡事務所がある博多から車で2時間半、大分県にある九重連山のひとつ星生山に登ってきました。
まだ少し早いかと思いましたが、平地と違い山では紅葉が始まっていました。
目の前の道を足元を見ながら一歩ずつ、よろめきながらも気づけば意外と高いところまで登れています。
道中のおしゃべりを楽しむ方、トレイルランか信じられない速さで駆け抜けていく方、花や草木を愛でる方、私のように山頂でのおにぎりを目当てに登る者、どんな楽しみ方も受け入れてくれるのはさすが山の包容力です。
日常ではなかなか進んでいる実感はありませんが、山登りのように気づけば意外に進んでいるといいなと思いながら食べたおにぎりはおいしかったです。
今月は予備的遺言の活用について書かせていただきます。
特にお子様がいないご夫婦間でお互いに遺言を残されるケースがあります。
お子様がいないご夫婦の場合、法律上の相続分は親など直系尊属がいる場合には配偶者3分の2、親(直系尊属)3分の1、親が死亡などでいない場合は配偶者4分の3、兄弟4分の1となります。
そこで、残された配偶者の方の生活保障などの面からお互いに全財産を配偶者に相続させる遺言書を作成します。
この場合、たまに配偶者が先に亡くなった場合の次の方を指定していない遺言書をお見かけします。
夫が妻に全財産を、妻が夫に全財産をという内容の遺言書を作成して、夫が先に亡くなった場合、遺言書どおり夫の全財産は妻が相続します。
それではこのケースにおいて妻が亡くなった場合、妻の相続財産はどうなるでしょうか。
妻の遺言書には夫に全財産を相続させるとだけあった場合、妻の相続時には相続させる相手である夫はいないので遺言の効力は生じません。
相続財産は遺言がなかったものとして法律上の決まりどおり親など直系尊属がいる場合には親に、直系尊属が死亡等で存在しない場合には妻の兄弟に相続されることになります。
つまり、残された側の相続においては遺言がなかったものと同じ扱いになってしまいます。
これではせっかく遺言書を作ったのに、思いもよらない結果になってしまう可能性があります。
この事態を防ぐために、予備的遺言があります。
夫が遺言書を作成する場合、妻が先に亡くなった場合はこの方に、妻が遺言書を作成する場合も同様に夫が先に亡くなった場合はこの方に、と第二希望もしくは第三希望の方(人でなくても慈善団体などの団体でも構いません)を決めておくことが可能です。
ご夫婦間での遺言に限らず、いつどなたに何があるかわからない以上、遺言書を作成される際には一番に相続させたい方に先に万一のことがあった場合など、不測の事態を想定したうえで補充的な定めもお考えいただければと思います。
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